2016年02月26日
元禅師が著
まだまだ寒い日差しの中に香りを放ちながら、
枝に小さな花をつけている梅を林や家々の庭に見る頃となった。
厳しい冬を打ち破っていち早く花をつけるのが梅。
梅の花は、まさに早春を切り開いているかのようでもある。
道元禅師の「梅 早春を開く」の言葉は、
そのような視覚的な捉え方ではなく、
梅雋景を「自己」。
早春を「人生」とあてるのがよいようだ。
そうすると、この言葉は、
『本来的自己を確立し、厳しい中にも自身の道を切り開く』と読む。
さすがに道元禅師、道の人という気になる。
風物詩で雋景言えば、
今月最初から始まった『奈良のお水取り』もいよいよクライマックス。
「おたいまつ」の火がほとばしる姿を見ると、
いよいよ春になっていくのだという気になる。
冬から春への橋渡し。
この頃は、穏やかな昼間と違い、天狗風と呼ばれる突風が吹いたりする。
激しさと穏やかなときとが交錯するような季節でもある。
梅が咲き終わると桜の季節へと変身する。
どこからか三味線の、つま弾くような撥さばきの伴奏で
江戸端唄 ♫梅は咲いたか 雋景桜はまだかいな~、、。
という歌が聞こえてきそうな頃でもある。
関西では、『奈良のお水取り』が終わったら「春」と言ったりする。
今年は寒さが厳しく、窓に結露がドッサリついていた。
冬のあいだ、毎日、窓の水取をしていた。
が、ようやく終わりとなりそうだ。
お水取りが終わったら「春」。
Posted by こんなプラモデ at
11:38
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